お子さまが近視でお悩みの方へ
当院では小児の近視の予防、進行抑制に力を入れております。
近くを見ることが習慣化してしまうと近視になりやすく、放っておくと、進行してしまいます。
お子さまの近視が疑われましたら、お早めの受診をおすすめいたします。
近視とは・近視の種類
目に入った光は、角膜と水晶体で曲げられて、目の奥の網膜でピントを結びます。近視は、このピントが網膜より手前で合ってしまう状態です。手元ははっきり見えますが、遠くのものがぼやけて見えます。
近視には大きく3つのタイプがあります。子どもの近視の多くは、目の長さが伸びる「軸性近視」です。
軸性近視
眼球の前後の長さ(眼軸)が伸びることで起こる近視です。子どもの近視の多くがこのタイプで、伸びた眼軸は元に戻りません。
屈折性近視
目の長さは正常でも、角膜や水晶体で光を曲げる力が強すぎるために起こる近視です。
仮性近視(調節緊張)
手元を長時間見続けることで、ピントを合わせる筋肉(毛様体筋)が緊張したままになり、一時的に近視の状態になるものです。早めの治療で改善することがあります。
動画でわかる子どもの近視
約8分で、近視の対策と治療の選び方がわかります
近視のしくみ、毎日の生活でできる対策、リジュセアミニ点眼・オルソケラトロジー・マイサイト・ミヨスマートの4つの治療の違い、受診から治療開始までの流れを、動画でご説明しています。字幕付きなので、音を出せない場所でもご覧いただけます。
※ナレーションはAI音声です。
近視の原因と将来のリスク
原因 1
遺伝
両親のどちらかが近視の場合は約2倍、両親とも近視の場合は約5倍、子どもが近視になりやすいとされています。
原因 2
生活環境
勉強・読書・スマートフォンやタブレットなど、近くを見る時間が長いことや、屋外で過ごす時間が短いことが関係するといわれています。
なぜ子どものうちの対策が大切なのか
近視は学童期に進みやすく、20代前半ごろまで進行することがあります。近視が強くなると、将来、緑内障・網膜剥離・近視性黄斑症などの目の病気のリスクが高くなるといわれています。眼軸の伸びを少しでも抑えるために、早めに対策を始めることが大切です。
毎日の生活でできる近視対策
- 1 正しい姿勢と明るい場所で本や画面から目を30cm以上離し、明るい場所で見ましょう。
- 2 1時間ごとに15分の休憩を勉強やゲームなど近くを見る作業は、こまめに休んで遠くを見ましょう。
- 3 外で過ごす時間をつくる休み時間や放課後は、なるべく外で遊ぶようにしましょう。
- 4 早寝早起きの規則正しい生活十分な睡眠と、生活リズムを整えることも大切です。
- 5 定期的に眼科で検査を近視は早く見つけるほど、治療の選択肢が広がります。学校の視力検査で指摘がなくても、気になる様子があればご相談ください。
こんな様子があれば、一度ご相談ください
- 目を細めて遠くを見る
- テレビに近づいて見る
- 黒板の字が見えにくいと言う
- 学校の視力検査でB判定以下だった
遺伝子検査で、近視のなりやすさをチェック
ご自宅で口の中の粘膜をこすって採取し、専門の検査機関に送るだけの検査キットです。近視になるリスクを5段階で判定し、早めの対策を考えるきっかけにしていただけます。
費用(税込・自由診療) 10,000円
遺伝子検査について詳しくピントの緊張をやわらげる治療(保険診療)
主に仮性近視(調節緊張)のお子さまに行う治療です。ピントを合わせる筋肉の緊張をやわらげ、見え方の回復を目指します。
4つの治療法を比べて選べます
仮性近視以外の近視(軸性近視など)は、治療で視力そのものを元に戻すことはできません。そこで当院では、近視がこれ以上進むのを抑えることを目的とした、次の4つの治療をご用意しています。リジュセアミニ点眼は「選定療養」で、診察・検査には健康保険が使え、目薬の代金のみ自己負担です。そのほかの3つは、健康保険が使えない自由診療です。
点眼
リジュセアミニ点眼
- 使うとき
- 寝る前に1日1回点眼
- 対象の目安
- 18歳くらいまで
- 通院
- 約3か月ごと
- 費用の目安
- 診察・検査は保険診療+目薬代4,380円/月
- こんな方に
- 今のメガネのまま始めたい
寝ている間のレンズ
オルソケラトロジー
- 使うとき
- 寝ている間(6〜8時間)
- 対象の目安
- 小学校低学年から
- 通院
- 開始直後はこまめに、その後3か月ごと
- 費用の目安
- 両眼180,000円〜
- こんな方に
- 日中は裸眼で過ごしたい
日中のコンタクト
マイサイト® ワンデー
- 使うとき
- 日中(毎日使い捨て)
- 対象の目安
- 8歳ごろから(自分でつけ外しができること)
- 通院
- 3か月ごとに検査
- 費用の目安
- 両眼13,400円/30日分
- こんな方に
- スポーツなどでメガネが不便
メガネ
ミヨスマート
- 使うとき
- 起きている間
- 対象の目安
- 度数や進み方をみて医師が判断
- 通院
- 定期的に検査
- 費用の目安
- レンズ代 約85,000円+フレーム代
- こんな方に
- 目にものを入れるのが不安
※効果には個人差があり、近視の進行を完全に止めるものではありません。どの治療が合うかは、検査の結果とお子さまの生活をうかがったうえでご提案します。
どの治療が合うか迷われる方へ
検査結果とお子さまの生活に合わせて、ご提案します。
リジュセアミニ点眼(低濃度アトロピン)
寝る前に1日1回、1滴さすだけの目薬です。目の長さ(眼軸)が伸びすぎるのを抑えることで、近視の進行をゆるやかにします。手元の見え方への影響は少ないとされています。
- 対象年齢
- 18歳くらいまで
- 治療期間
- 決まった期間はなく、定期的な検査で効果を確かめながら判断します
- 通院
- 約3か月ごとに診察
- 費用
- 診察・検査 健康保険が使えます
目薬代(自己負担) 1か月分 4,380円(税込)
使い方と注意点
- 寝る前に1回1滴。1回使い切りの容器です。
- さし忘れても、翌日に2回分をさすことはしないでください。
- まぶしさやかすみが翌日まで残ることがあります。治まるまでは、高い遊具・球技・自転車などは控えてください。
- 急にやめると近視が一時的に進むことがあるため、中止は医師と相談してください。
起こりうる副作用
まぶしさ、手元の見えにくさ、軽い充血など。まれに頭痛、まぶたのかゆみや湿疹、かすみが出ることがあります。気になる症状があればご相談ください。
健康保険との関係(選定療養)
2026年6月から「選定療養」の対象になりました。診察や検査には健康保険が使え、目薬の代金のみ全額自己負担となります。
オルソケラトロジー
寝ている間に特殊なハードコンタクトレンズをつけて角膜の形を整え、日中はメガネやコンタクトなしで過ごせるようにする方法です。子どもの近視の進行を抑える効果も期待されています。
- 装用時間
- 寝ている間の6〜8時間
- 効果が安定するまで
- 約1か月
- 治療期間の目安
- 成長期のあいだ続けるのが一般的
- 費用(税込)
- 両眼 180,000円
片眼 90,000円
プレミアムレンズ(両眼) 200,000円 - 定期検査
- 4か月目以降 1回3,500円
まれに角膜の傷や感染症が起こることがあります。使うのをやめると角膜は元の形に戻ります。
オルソケラトロジーについて詳しく
マイサイト® ワンデー
近視の進行を抑えるために作られた、1日使い捨てのソフトコンタクトレンズです。日中つけるだけで、見え方の補正と進行の抑制を1枚で行います。
- 使い方
- 日中に装用し、毎日新しいものに交換
- 対象の目安
- 8歳ごろから
- 治療期間の目安
- 成長期のあいだ続けるのが一般的
- レンズ代(1箱30日分)
- 片眼 6,700円
両眼 13,400円
寝るときや水泳・入浴のときは外してください。使い始めは、ものが二重に見えたり、光の周りに輪が見えたりすることがあります。痛み・充血・目やに・見えにくさがあれば、すぐに外して受診してください。
※レンズ代のほかに、初回の診察料と定期検査料(3か月ごと)がかかります。
ミヨスマート(近視進行抑制メガネレンズ)
HOYAが開発した、子ども向けの近視進行抑制メガネレンズです。レンズの中心ではっきり見えるように補正しながら、周辺部の小さな区画で近視の進行を抑える仕組みになっています。眼科医の処方をもとに、取扱いのあるメガネ店で作製します。
- 使い方
- 起きている間はかけ続ける
- 慣れるまで
- 通常1〜2週間
- 費用
- レンズ代 約85,000円
+フレーム代
(正確な金額は作製するメガネ店にご確認ください)
ものが二重に見える、めまい、頭痛などが続く場合はご相談ください。お手入れは、水でほこりを流してから柔らかい布でやさしく拭きます。フレームの調整はメガネ店で定期的に行ってください。
受診から治療開始まで
まずは検査で、近視の種類と程度を正しく知ることから始めます。治療を始めてからも、定期的に検査をして効果を確認していきます。
-
STEP 3
治療の開始
目薬のさし方やレンズのつけ外し、メガネのかけ方を、お子さまとご家族に丁寧にお伝えします。リジュセアミニ点眼以外の自由診療の治療は、保険診療とは別の日に受診していただきます。
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STEP 4
定期検査
定期的に視力や目の長さを測り、治療の効果を確認します。成長に合わせて、治療の内容も見直していきます。
よくあるご質問
Q近視は治りますか?
仮性近視(調節緊張)は、治療で改善することがあります。一方、目の長さが伸びて起こる軸性近視は、元に戻すことはできません。そのため、これ以上進ませないための治療が大切になります。
Q何歳から治療を始められますか?
治療法によって異なります。リジュセアミニ点眼は18歳くらいまでが対象で、オルソケラトロジーは小学校低学年から行えます。年齢だけでなく、近視の程度や進み方をみて医師が判断します。
Q学校の視力検査で指摘されました。すぐに受診したほうがいいですか?
はい、早めの受診をおすすめします。近視は早く見つけるほど治療の選択肢が広がります。仮性近視の場合は、治療で見え方が回復することもあります。
Q治療を途中でやめるとどうなりますか?
リジュセアミニ点眼は、急にやめると近視が一時的に進むことがあります。オルソケラトロジーは、使うのをやめると角膜の形が元に戻ります。やめるときは、必ず医師にご相談ください。
Q保険診療と同じ日に受診できますか?
リジュセアミニ点眼は選定療養のため、保険診療と同じ日に受診できます。オルソケラトロジー・マイサイト・ミヨスマートなど自由診療の治療は、保険診療とは別の日に受診していただく必要があります。ほかの目の症状で受診したい場合は、受付でお申し出ください。
Q治療中もメガネやコンタクトレンズを作れますか?
作れます。ただし、オルソケラトロジーやマイサイトなど自由診療の治療中は、メガネ・コンタクトレンズの処方も自由診療となります。マイサイトをお使いの方は、レンズを外している時間にメガネを併用できます。
Q医療費控除の対象になりますか?
治療の内容や目的によって、医療費控除の対象となる場合があります。詳しくは、お住まいの地域の税務署にご確認ください。領収書は大切に保管してください。
Qどの治療を選べばよいか迷っています。
検査の結果に加えて、お子さまの性格や生活(スポーツ・習い事・目薬やレンズを続けられそうか)をうかがったうえで、一緒に考えます。まずはお気軽にご相談ください。
お子さまの見え方が気になったら、ご相談ください。
学校の視力検査で指摘された方、近視の進行が心配な方の受診をお待ちしています。


