近視進行抑制の点眼液(リジュセアミニ)について

💊 近視進行抑制治療について

毎晩1滴。それだけで、子どもの近視の進行を抑えられます
国内初承認の近視抑制点眼薬「リジュセアミニ」

きしもと眼科 院長 岸本隼人

こんにちは、きしもと眼科の院長・岸本隼人です。

「子どもの視力が毎年どんどん悪くなっている」「将来のために近視の進行を何とかしたい」――そのようなお悩みをお持ちの保護者様に、ぜひ知っていただきたい治療法があります。リジュセア®ミニ点眼液(以下、リジュセアミニ)は、2025年4月に参天製薬が発売した、日本で初めて「近視の進行抑制」を効能・効果として厚生労働省に承認された点眼薬です。毎晩就寝前に1滴点眼するだけという手軽さで、近視の進行を抑制する効果が国内臨床試験で確認されています。

国内初
近視進行抑制を
効能として承認された
点眼薬
1日1回
就寝前に
1滴点眼するだけ
防腐剤フリー
1回使い切りタイプで
長期使用に配慮

💊 リジュセアミニとはどんな薬?

リジュセアミニは、参天製薬がシンガポール国立眼科研究所(SERI)と共同開発した、アトロピン硫酸塩水和物0.025%を有効成分とする点眼薬です。

アトロピンは以前から緑内障の検査(散瞳)や調節麻痺検査に使用されてきた成分ですが、低濃度のアトロピンが近視の進行を抑制することが多くの研究で明らかになってきました。リジュセアミニは、効果と副作用のバランスがとれた濃度として0.025%が採用されています。

なぜアトロピンで近視が抑制されるの?

詳しい機序はまだ解明されていませんが、アトロピンが網膜や強膜に存在するムスカリン受容体に作用し、強膜(目の壁)のリモデリング(変形)を抑制することで眼軸の伸長を防ぎ、近視の進行を抑えると考えられています。

🔄 以前使っていた「マイオピン」との違いは?

当院ではこれまで低濃度アトロピン点眼薬として「マイオピン」を処方していましたが、2025年6月をもってマイオピンの輸入が停止となり、リジュセアミニへ変更となりました。有効成分(低濃度アトロピン)は同じですが、いくつかの改善点があります。

リジュセアミニ マイオピン(旧)
製造元 参天製薬(国内) シンガポール製(輸入品)
有効成分濃度 0.025% 0.01% / 0.025%
容器タイプ 1回使い切り(防腐剤フリー) 多回使用ボトル
薬事承認 国内承認(厚労省) 適応外使用(未承認)
💡 1回使い切り・防腐剤フリーの設計は長期使用において大きなメリットです。防腐剤は短期間なら問題ありませんが、何年にもわたる使用では角膜に影響を及ぼす可能性があります。毎日1本使い切ることで、常に新鮮で清潔な薬液を使用できます。

📊 臨床試験での効果

国内で行われた臨床試験で、リジュセアミニの有効性と安全性が統計的に有意な結果として確認されています。

50〜60%
近視進行の
抑制効果
3年間
継続使用で
効果が持続
p<0.0001
統計的に有意な
結果を確認

📋 使い方と費用

用法・用量 1日1回・就寝前に両眼各1滴
対象年齢 5歳〜18歳(近視が進行中のお子様)
診察・検査代 保険診療(選定療養)
薬剤代(1箱30本・1か月分) 4,380円(自由診療)

※ 診察・検査は選定療養として保険診療が適用されます。薬剤代(4,380円)のみ自己負担となります。
※ コンタクトレンズを使用している場合は、レンズを外してから点眼してください。

⚠️ 副作用について

主な副作用はアトロピンの散瞳・調節麻痺作用によるものです。就寝前の点眼のため、日常生活への影響は最小限に抑えられています。

  • 羞明(まぶしさ):5%以上の方に認められます。翌朝に光がまぶしく感じることがあります
  • 霧視(かすみ目)調節障害(近くにピントが合いにくい):翌朝に一時的に現れることがあります
  • これらの症状は通常、午前中のうちに改善します
⚠️ 自己判断で急に中止すると近視が急速に進む(リバウンド)可能性があります。中止・変更の際は必ず医師にご相談ください。

✅ こんなお子様におすすめです

  • 毎年メガネの度数が上がっていて近視の進行が心配なお子様
  • コンタクトレンズの装用がまだ難しい年齢(5歳〜)のお子様
  • オルソケラトロジーやマイサイトと併用して、さらに高い効果を求めるお子様
  • 点眼のみで手軽に近視抑制を始めたいご家庭
  • ご両親ともに近視があり、遺伝的リスクが高いお子様

📊 当院の近視抑制治療との比較

リジュセアミニ マイサイト
ワンデー
オルソ
ケラトロジー
方法 就寝前に点眼 日中コンタクト装用 就寝中にハードCL装用
対象年齢 5歳〜 8歳〜 制限なし
保険 検査:保険診療
薬剤:自由診療
保険診療 自由診療
費用(月額目安) 約4,380円 約13,400円(両眼) 180,000円(両眼・初期)
併用 他の治療と併用可能 単独または併用 点眼との併用で効果増大
💡 リジュセアミニはオルソケラトロジーやマイサイトとの併用が可能です。組み合わせることで、より高い近視抑制効果が期待できます。

❓ よくあるご質問

Q. いつまで続ければよいですか?
A. 近視の進行が落ち着く10代後半(高校卒業ごろ)まで継続するのが一般的です。定期検査で眼軸長・視力の変化を確認しながら継続の必要性を判断していきます。自己判断で急に中止するとリバウンドが起こる可能性があるため、中止の際は必ずご相談ください。
Q. オルソケラトロジーやマイサイトと併用できますか?
A. はい、可能です。オルソケラトロジーやマイサイトとリジュセアミニを併用することで、さらに高い近視抑制効果が期待できるという報告があります。コンタクトレンズを使用している場合はレンズを外してから点眼してください。
Q. マイオピンを使っていましたが、そのまま切り替えられますか?
A. はい、そのまま切り替えていただけます。有効成分は同じ低濃度アトロピンです。リジュセアミニは1回使い切り・防腐剤フリーで、より長期使用に適した製剤となっています。
Q. 効果はいつから出ますか?
A. 近視の進行抑制は長期的な治療です。短期間で劇的な効果を実感するものではなく、継続使用によって近視の進行速度を抑えるものです。定期的な眼軸長の測定で効果を確認していきます。

✉️ 院長からひとこと

きしもと眼科 院長 岸本隼人

リジュセアミニは、毎晩たった1滴という手軽さで近視の進行を抑えられる、素晴らしい選択肢です。国内で初めて厚生労働省に承認された点眼薬というのも大きな安心感につながります。「コンタクトはまだ早い」「まずは手軽な方法から試したい」というお子様・ご家族にとって最初の一歩として最適です。もちろん、オルソケラトロジーやマイサイトとの併用もできます。お子様の近視が気になる方は、ぜひお気軽にご相談ください。

本記事は患者様への情報提供を目的としたものです。治療の適応については個人差があります。診察・検査のうえ医師の判断のもとで治療方針を決定いたします。価格・診療内容は予告なく変更する場合があります。

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