焦点拡張型眼内レンズ テクニスピュアシーについて

👁 多焦点眼内レンズについて

テクニス ピュアシーとは?特徴・見え方・費用を解説

神戸市東灘区 きしもと眼科 院長 岸本隼人

こんにちは、神戸市東灘区のきしもと眼科・院長の岸本隼人です。

白内障手術で使用する眼内レンズには様々な種類があり、「できるだけ自然な見え方を維持したい」「ハロー・グレアが心配」という方に向けて、当院ではテクニス ピュアシー(TECNIS PureSee)を取り扱っています。2025年に日本で発売された、Johnson & Johnson Vision社の最新EDOF(焦点深度拡張型)眼内レンズです。当院で取り扱っている数ある多焦点眼内レンズの中でも、現在最も多くの患者様に選ばれているレンズです。今回はテクニス ピュアシーの特徴・見え方・費用について詳しくご説明します。

当院人気No.1
数ある多焦点レンズの
中で最も選ばれている
2025年
日本での
発売開始年
非回折型
TECNISで初の
非回折EDOFレンズ
単焦点同等
夜間の
光視症プロファイル

🔍 テクニス ピュアシーとは?

テクニス ピュアシー(TECNIS PureSee)は、Johnson & Johnson Vision社が開発した焦点深度拡張型(EDOF:Extended Depth of Focus)の多焦点眼内レンズです。2025年6月より日本国内での販売が開始されました。すでにヨーロッパでは発売されており、実績のあるレンズです。

白内障手術では濁った水晶体を取り除き、人工の眼内レンズを挿入しますが、レンズの種類によって術後の見え方が大きく変わります。ピュアシーは、遠方から中間距離を中心に、自然で連続した見え方を実現することを目指して設計されています。

⚙️ OptiCurve™テクノロジーの仕組み

従来の多焦点レンズの多くは、光を複数の焦点(ゾーン)に分配する回折型という構造を採用しており、遠・中・近の見え方が段階的に切り替わる設計でした。一方、ピュアシーは「OptiCurve™テクノロジー」という独自の屈折技術を採用しています。

従来の多焦点レンズとの違い

レンズの中心部から周辺部にかけてパワーが連続的に変化する設計のため、ゾーンによる「段差」がなく、遠方から中間、近方まで光が滑らかに分配されます。視線を動かすだけでスムーズに距離が切り替わる感覚が得られ、単焦点レンズに近い自然な見え方を保ちながら、焦点深度を拡張しています。

✅ テクニス ピュアシーの特徴

① ハロー・グレアが単焦点レンズと同水準
多焦点眼内レンズの多くは夜間にハロー(光の輪っか)・グレア(まぶしさ)・スターバースト(光の放射状の線)といった異常光視症が出やすいことが課題でした。ピュアシーは非回折型の設計により、これらの夜間光視症が単焦点レンズと同等の水準に抑えられているとされています。当院でもハロー・グレアによる違和感のお声が少なく、副作用が少なく非常に使いやすいレンズとして高く評価しています。
② コントラスト感度が良好
光を分散させずに焦点深度を拡張する設計のため、コントラスト感度(ものの輪郭や濃淡を見分ける能力)が比較的高く維持されます。見え方の質にこだわる方に適したレンズです。
③ 残余屈折が生じても安心
手術前に想定したピントの距離と、実際に挿入した眼内レンズのピントの距離にわずかな差(残余屈折)が出ることがあります。ピュアシーはコンピュータシミュレーションにより、残余屈折が生じた場合でも単焦点眼内レンズと同等の光視症プロファイルであることが確認されています。
④ 乱視矯正タイプ(トーリック)あり
乱視をお持ちの方にも対応できるトーリックタイプが用意されています。乱視の状態に応じて選定療養の対象としてご提案できます。
⚠️ ピュアシーは遠方〜中間距離を中心に設計されているため、手元30〜40cm程度の近方視(細かい手元作業や読書など)では老眼鏡が必要になる場合があります。見え方の質を重視しつつ、一定の老眼治療効果を希望される方に適したレンズです。

📊 当院の多焦点レンズとの比較

レンズ名 テクニス
ピュアシー
パンオプティクス
プロ(3焦点)
テクニス
オデッセイ(連続焦点)
見える距離 遠方〜中間中心 遠・中・近すべて 遠方〜近方連続
ハロー・グレア 単焦点と同水準 やや感じやすい 比較的少ない
手元の見え方 老眼鏡が必要な場合あり 老眼鏡なしで見やすい 老眼鏡なしで見やすい
見え方の質・自然さ 非常に自然 良好 良好・自然

👤 こんな方におすすめです

  • 夜間の運転が多く、ハロー・グレアをできるだけ避けたい
  • 見え方の質(コントラスト感度)に強くこだわりたい方
  • 遠方・パソコン作業などの中間距離を重視したい方
  • 老眼鏡を使うことに抵抗がなく、自然な見え方を優先したい方
  • 単焦点レンズに近い感覚で、軽い老眼治療効果も得たい方

💴 費用について(選定療養)

テクニス ピュアシーは選定療養対象の多焦点眼内レンズです。手術の基本費用には保険診療が適用され、レンズ代の差額のみが自己負担となります。

通常タイプ(片眼) 300,000円
乱視用トーリックタイプ(片眼) 350,000円

※ 両眼の場合は上記の2倍となります。
※ 上記はレンズ差額(選定療養分)です。手術費用(保険診療分)が別途かかります。

❓ よくあるご質問

Q. パンオプティクス プロとどちらを選べばよいですか?
A. 3焦点(パンオプティクス プロ)は遠・中・近のすべてをバランスよくカバーし、老眼鏡なしで過ごしたい方に向いています。一方ピュアシーは見え方の自然さ・ハロー・グレアの少なさを最優先したい方に向いています。優先したいポイントに応じてご提案しますので、診察時にご相談ください。
Q. 老眼鏡は必ず必要になりますか?
A. 必ずしもそうではありませんが、手元30〜40cm程度の細かい作業(読書・スマートフォンなど)では老眼鏡が必要になる場合があります。一定の近方視は確保されますが、3焦点レンズと比べると近方の見え方は控えめです。
Q. 乱視がある場合も対応できますか?
A. はい、トーリックタイプ(乱視矯正タイプ)をご用意しています。術前検査で乱視の状態を確認したうえで、適切なタイプをご提案します。
Q. 夜間の運転は問題ないですか?
A. ピュアシーは非回折型の設計により、夜間のハロー・グレア・スターバーストといった異常光視症が単焦点レンズと同等の水準に抑えられているとされています。夜間の運転が多い方にも選びやすいレンズです。

✉️ 院長からひとこと

きしもと眼科 院長 岸本隼人

テクニス ピュアシーは、多焦点レンズの中でも「見え方の自然さ」を特に重視した設計のレンズです。多焦点レンズに興味はあるけれど夜間のハロー・グレアが心配という方にとって、有力な選択肢になると思います。白内障手術で使用する眼内レンズの選択は、術後の生活の質を大きく左右する大切な決断です。お一人おひとりのライフスタイル・優先したい見え方に合わせて、最適なレンズをご一緒に考えていきましょう。神戸市東灘区・魚崎エリアで白内障手術をご検討の方は、お気軽にご相談ください。

本記事は患者様への情報提供を目的としたものです。治療の適応については個人差があります。診察・検査のうえ医師の判断のもとで治療方針を決定いたします。価格・診療内容は予告なく変更する場合があります。

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