霰粒腫と治療について

こんにちは、院長の岸本です。
今回は、霰粒腫の原因から治療法、そしてよく混同される「ものもらい(麦粒腫)」との違いについて分かりやすく解説します。


1. 霰粒腫(さんりゅうしゅ)とは?

まぶたの中にある、脂質を出す腺(マイボーム腺)が詰まり、そこに脂が溜まって「肉芽腫(にくげしゅ)」というしこりができる病気です。

主な症状

  • まぶたの腫れ、コロコロとしたしこり

  • 通常、痛みはほとんどありません

  • 炎症を起こすと、赤くなったり痛みが

  • 出たりすることがあります(化膿性霰粒腫)

「ものもらい(麦粒腫)」との違い

よく似ていますが、原因が異なります。

疾患名 原因 主な症状
霰粒腫 出口が詰まった「脂の塊」 痛みは少ない。硬いしこり。
麦粒腫(ものもらい) 細菌による「感染」 ズキズキ痛む。赤く腫れる。

2. 霰粒腫の治療法

症状の程度や、患者様のご希望に合わせて治療を選択します。

① 保存的療法(まずはここから)

しこりが小さい場合は、自然に吸収されることもあります。

  • 点眼・軟膏: ステロイド薬を用いて炎

  • 症を抑え、しこりを小さくします。

  • 温罨法(おんあんぽう): まぶたを温めることで、詰まった脂を溶かし、排出を促します。

② ステロイド注射

しこりが残る場合、しこりに直接ステロイド薬を注射して小さくする方法があります。手術を避けたい場合に検討されます。

③ 手術(切開による摘出)

しこりが大きかったり、長期間治らなかったりする場合は、手術で摘出します。

  • 内容: まぶたの裏側(あるいは表側)を数ミリ切開し、溜まった脂の袋を取り出します。

  • 時間: 10〜15分程度の日帰り手術です。

  • メリット: 最も確実な解決法で、視界の違和感や見た目の悩みも解消されます。


3. 日常生活で気をつけること

霰粒腫になりやすい方は、目元の清潔を保つ**「リッドハイジーン(眼瞼清拭)」**が効果的です。

  • まぶたを温める 市販のホットアイマスクなどで1日2回、5分程度温めるのがおすすめです。

  • アイメイクに注意 マイボーム腺の出口を塞がないよう、アイラインは粘膜ギリギリまで引かないようにしましょう。

  • しっかりクレンジング 目元専用の洗浄剤(アイシャンプーなど)を使うのも有効です。


まとめ

霰粒腫は良性の腫瘍ですので、急いで手術が必要なわけではありません。人により治るのに数日~数か月かかることもあります。しかし、大きくなると眼球を圧迫して視力に影響が出たり、見た目が気になったりすることもあります。

「これって霰粒腫かな?」と思ったら、まずは一度診察にお越しください。しこりの状態を確認し、最適な治療法を一緒に考えていきましょう。